大洲に伝わる県無形文化財の古式泳法「主馬神伝流(しゅめしんでんりゅう)」が11日、愛媛県大洲市中村での寒中水泳大会で披露された。2014年2月、日本水泳連盟から全国13番目の独立流派として認定を受けており、保存会員は特別な思いで、真冬の肱川を泳いだ。
 主馬神伝流の元祖の大洲藩水術は1617(元和3)年、藩重臣の加藤主馬光尚が創始。藩士が参勤交代時に東海道の大井川で泳ぐと「伊予の川猿」と恐れられたと伝わる。
 主馬神伝流保存会と大洲水泳協会が主催する恒例の寒中水泳大会には、5~73歳の78人が参加。水温7度の肱川に参加者が「寒い」などと悲鳴を上げる中、保存会員はきりりとした顔で水に入り、両手を伸ばした独特の泳ぎや、よろいを身に着けての泳ぎなどを次々と披露した。