認知症の高齢者を地域で見守る意識を高め対応力を養おうと、愛媛県西予市野村地域の中心部で11日、徘徊(はいかい)を想定した模擬訓練があった。小学生を含む地元住民ら約100人が参加し、認知症高齢者役の人に優しく声を掛けた。住民らでつくる実行委員会が実施。昨年は同市明浜町高山地区で行っており、訓練は2回目となった。
 参加者は、高齢者を「驚かせない」「急がせない」「自尊心を傷つけない」との心得をレクチャーされると、7グループに分かれて街中を徘徊する認知症の人役のボランティアら7人に話し掛けた。
 野村小学校の5、6年生9人も「どこから来たんですか」「何してるんですか」などと目線を合わせつつ、積極的に声掛け。持ち物から氏名を把握し、居場所などを警察に通報した。