伝統的な農林水産物や食品の地理的表示を知的財産として守る「地理的表示保護制度」の運用が1日始まり、愛媛県内からは西予市蚕糸業振興協議会が同市特産「伊予生糸(いよいと)」の登録を申請した。
 農林水産省によると、特定地域で生産され、特性を有する産品が申請対象。地域ブランドの品質確保と模倣品排除が目的で、申請が認められると国の認定マークを使用できる。海外では100カ国以上が同様制度を運用しているという。農水相が有識者の意見聴取を踏まえ、年末をめどに登録の可否を判断する。
 西予市によると、伊予生糸は嵩高(かさだか)でふんわりとした風合いが特長。古くから伊勢神宮や皇室に納められてきたが、高齢化で生産者が減り、2014年度の繭生産量は市内6戸で計約1.4トン。