18日午後5時ごろ、別子銅山産業遺産の製錬所跡があり「煙突山」の愛称で親しまれている愛媛県新居浜市角野新田町3丁目の生子山(しょうじやま)の山裾から煙が上がっているのを地元の角野中学校の1、2年生8人が発見し、連携プレーで山火事を防いだ。当時は乾燥注意報が発令中で、市消防本部は「燃え広がったら大火事になるところだった。迅速で的確な対応を取ってくれて助かった」とたたえた。
 8人は、西山一生君(14)▽福田康平君(14)▽堀田陸斗君(14)▽堀田温暉君(14)▽三崎大己君(14)▽近藤拳斗君(13)▽伊藤丈一郎君(13)▽藤田晃明君(13)。
 生子山から約300メートル離れた角野小(中筋町2丁目)周辺で遊んでいる最中に、標高300メートルの山のふもとで「のろしのような煙」が上がるのを目撃し「何だろう」と思って山へ向かった。
 登山道を約200メートル上ると、道沿いの斜面の草がパチパチと音を立てて燃えていた。自宅が近い陸斗君が「家族に通報してもらう」とダッシュ。残る7人は登山道入り口で偶然見かけた消火用水置き場から20リットル入りポリタンクのうち1個を持ち出した。「想像以上に重かった」(福田君)ため、数十メートルごとに交代で運んで散水して消火に当たったという。