四国未確認のチョウ発見 今治・大三島
日本固有種で本州全域に分布し、四国では未確認だったチョウ「アサマイチモンジ」がこのほど、愛媛県今治市大三島町で採集された。発見したのは、県内のチョウ愛好家でつくる「愛蝶会」会員の藤井康隆さん(63)=松山市土居田町。同会は大三島に定着しているのではないかとみて調査する。
窪田聖一会長(55)によると、アサマイチモンジは、前羽の長さが27~38ミリの中型チョウで、本州の全都府県に分布している。焦げ茶色の羽に白い帯のような模様が入っており、四国にも生息する「イチモンジチョウ」によく似ているという。
芸予諸島に生息するチョウを調査するため、5月20日に大三島を訪れていた藤井さんは、県道沿いで飛び立ったチョウを見つけ、イチモンジチョウだと思って網を振った。「アサマイチモンジに似ているとは思ったが、四国にはいないのでまさかと思った」
県外で採集した標本と慎重に見比べたり、他の会員にも確認してもらったりして、アサマイチモンジと断定した。