台風四国上陸で猛烈な雨、交通機関に影響
大型の台風11号は16日午後11時ごろ、高知県室戸市付近に上陸した後、四国を縦断した。愛媛県内は東予で猛烈な雨が観測され、交通機関にも影響が出た。
四国中央市付近と新居浜市付近では17日午前0時半までの1時間におよそ100ミリの猛烈な雨を観測し、松山地方気象台は記録的短時間大雨情報を出した。石鎚山成就社では午前2時6分までの1時間に、7月の観測史上最多84ミリの猛烈な雨を観測した。
西条市西之川では、沢の水が増水し県道が通行止めになった。県道の先に住む10世帯13人が孤立状態となった。うち数人は市街地などに移動したが、復旧のめどは立っていない。西条市中奥の加茂川では増水した川の水流で護岸の基礎部分が削られ、木造の倉庫2軒が川に向かって傾いた。
台風接近が夏の大潮の時期と重なったため、東予地方には高潮警報も出された。
松山市は土砂災害警戒情報の発令を受けて17日午前3時、五明、日浦などの349世帯932人に避難勧告を出した。新居浜市も212世帯437人に避難勧告を出した。このほか18の市と町で200人以上が自主避難した。
交通機関へも影響が出た。関西や中国、九州を結ぶフェリーや高速船は16日から欠航が相次いだ。JR四国は16日夕方から全ての列車を見合わせ、17日は安全を確認した区間から順次再開した。