愛媛県愛南町御荘平城の「南レク宇和海展望タワー」(高さ約107メートル)の回転昇降式展望室が頂上付近で停止し乗客ら4人が約2時間半閉じ込められた事故で、施設を運営する南レク(宇和島市)は8日、展望室のブレーキを動かす電気回路の故障が原因とする調査結果を発表した。部品交換などの再発防止策を講じ、施設所有者である県の了解が得られたとして、9日に営業運行を再開する。
 南レクによると、停止の原因は展望室の駆動モーターのブレーキに電気を流す「整流器」という回路の故障。部品の破損で通電せずブレーキがかかったまま動かなくなっていた。破損は、経年や落雷による劣化の可能性が高いという。
 再発防止策として、部品の目視点検の回数を従来の1カ月に1回から半月に1回に増やす。法定点検の項目に交換時期の目安がない電気系統の部品について、7~9年の交換時期の目安を設け、部品に異常が見られない場合でも新しくするよう改める。