別子大水害、犠牲悼む 新居浜・瑞応寺
愛媛県新居浜市の別子銅山を襲った116年前の別子大水害の犠牲者をしのび、「別子銅山の歴史を学ぶ会」(入江義博会長)の会員や犠牲者の子孫にあたる自営業志尾邦夫さん(48)=さいたま市=ら5人が27日、新居浜市山根町の瑞応寺の墓地で慰霊式を開いた。
別子大水害は1899(明治32)年8月28日に起こった。当時山中に約1万人が住んでいた別子山を台風が直撃。集中豪雨で鉄砲水が発生して家屋などが流され、銅山労働者や家族ら513人が亡くなった。
志尾さんは、別子大水害で命を落とした曽祖父母らを供養しようと24年前から墓参りと慰霊登山を続けており、2008年に別子地区の墓地調査をしていた同会と知り合った。以降は毎年、合同で慰霊式を開いている。