重厚な表紙と辞典のような分厚さ。文字がびっしり詰まり、ともすれば本棚の飾りに…。そんな町誌のイメージをくつがえすカラフルな町誌を、愛媛県内子町がこのほど発行した。タイトルも少し変わって「うちこ時草紙(ときぞうし)」。気軽に手に取り眺めてもらおうと、写真はふんだん、行間はゆったりと編集されている。
 時草紙は旧内子、五十崎、小田の3町合併10周年を記念し、2013年に編集作業を始めた。全3編で、今回発行したのは町内の文化財などを紹介する「文化編」。15年度末に「民俗編」、16年度末には「歴史編」と発行が続く。
 事務局の内子町教育委員会自治・学習課によると、近年、全国ではデザインや文体を柔らかくした市町村誌が出ており、時草紙も「目で心で楽しもう」というコンセプト。文化編はA4判202ページで、本棚から持ち出しやすいサイズとなっている。