愛媛県の内子町有形文化財の芝居小屋「内子座」(同町内子)の重要文化財(重文)指定を目指し、町は4月にも内子座の文化的価値をまとめた報告書を文化庁に提出する。
 内子座は1916年建築の木造2階建ての瓦ぶき入り母屋造り。大正天皇即位を祝い金融業を営む中田鹿太郎氏ほか17人の発起人により創建され、歌舞伎、人形芝居、映画、政談演説会など幅広く利用された。内山商工会館に転用後、保存への機運が高まり商工会が町に寄付、85年に修復を終えた。定員650人。
 町は、内子座が2016年2月に築100年を迎えるのを機に重文指定を受けられないか検討。12年に有識者や町、県教育委員会関係者らで構成する内子座調査検討委員会(委員長・江面嗣人岡山理科大建築学科教授、10人)を立ち上げ、内子座の価値を調査した。