2014年産の出荷がほぼ終了した愛媛県産温州ミカンの京浜市場での平均価格(12月末までの累計)は1キロ当たり前年同期比で29円安い228円だったことが20日、JA全農えひめ(松山市)のまとめで分かった。8月の天候不順で品質低下した極早生(わせ)の価格低迷が響き、過去10年の裏年では最も低い価格となった。
 全国の平均価格も30円安い201円。出荷量は愛媛が3万2648トン(前年同期比12%減)で、全国(9万4966トン)の34%を占めた。
 出荷の先陣を切る極早生は、多雨や日照不足の影響で糖度と酸ともに低く、10月の平均価格が前年を大きく下回る143円と低調。リンゴなど競合果実の生産量が多く、ミカンの売り場が広がらなかったことも追い打ちをかけた。