愛媛県宇和島市津島町下灘地区の由良神社夏祭りが15日あり、メーンイベントの「和船競漕」では、住民ら約60人が照りつける太陽の下、力強く櫓(ろ)をこぎ見物客を楽しませた。
 地区を北部と南部に分けた2隻の木造船が、直線約800メートルで速さを競う伝統のレース。1837年に神社を移転した際、水の堤ができて船が通れなくなったため、2隻の船で波を起こし由良権現の怒りを鎮めたのが始まりとされている。
 由良神社での神事の後、10丁の櫓を付けた全長約13メートルの船に29人ずつ乗り込んだ。午前11時、スタートの合図と同時に「ヨイサ、ヨイサ」と掛け声を合わせて、懸命に櫓をこいでいた。