伊方3号、新基準適合 規制委審査「合格」
四国電力伊方原発3号機(愛媛県伊方町)の再稼働の前提となる審査を行っている国の原子力規制委員会は15日午前、東京で定例会合を開き、東京電力福島第1原発事故後に施行された新規制基準に適合しているとする「審査書」を決定した。2013年7月の審査申請から約2年を経て正式に合格。四電が早期再稼働を目指す中、審査手続きは工事計画や保安規定の認可という新たな段階に移る。
新規制基準下での合格は、14年9月の九州電力川内1、2号機(鹿児島県)、15年2月の関西電力高浜3、4号機(福井県)に続き3例目となった。
規制委は5月20日の定例会合で、審査内容を反映させた合格証の原案に当たる審査書案を了承し、公表。6月19日まで審査書案への科学的・技術的な意見を一般から募集し、寄せられた約3500件の意見を精査してきた。
原子炉等規制法で定められた国の原子力委員会や経済産業相からの意見聴取では、審査書案に対して異論は出ておらず、規制委は15日に原子炉設置変更を許可した。公募意見への見解も同時に示した。