伊予鉄道(愛媛県松山市)の株主総会と取締役会が25日あり、清水一郎副社長(47)が社長に就任した。清水氏は同日までに愛媛新聞のインタビューに応じ、観光客の利用促進や2009年に閉園した松山市梅津寺町の「梅津寺パーク」跡地再開発に意欲を見せる一方、道後温泉本館の大規模改修については、工事中も本館を活用できる方法の模索を提言した。
 ―旅館業などを手掛ける「エイトワン」(松山市)が17年夏の開業を目指し、伊予鉄所有の梅津寺パーク跡を整備する計画だ。
 松山を訪れる観光客は1泊しかしない人が多い。観光地としての魅力を高め、滞在日数を増やす取り組みが必要。梅津寺の再開発では、駅に隣接し、海のすぐそばという立地を生かしていきたい。エイトワンとタッグを組んで、松山の滞在が長くなるような観光地にしたい。
 ―17年愛媛国体後の道後温泉本館の大規模改修の影響をどう見る。
 本館は愛媛のシンボルであり、その魅力抜きで観光客誘致を図るのは厳しい。本館の改修は必要なのだろうが、営業がなるべく途切れない工事のやり方を模索してほしい。温泉地は国内にたくさんあり、松山には本館に代わる施設はないと思って関係者は知恵を出すべきだろう。