愛媛県内各地の民話や昔話を伊予弁で語る市民グループ「お伽(とぎ)座」の発足11周年を記念した「語りの会」が11日、松山市堀之内の県美術館であった。新人からベテランまでのメンバー9人が、愛媛の地名や名物が登場する民話をそれぞれ披露した。
 演目は、伊予の山奥で若いお坊さんがおばあさんに請われて適当な経を上げる「ねずみ経」や、小坊主が知恵を働かせてお土産のぼた餅を食べてしまう「観音さんのせっかん」など9話。
 「海を渡った龍神」は、八幡浜市の漁師が娘の姿をした龍神を沖合の島まで渡したお礼に豊漁を約束される話。語り部は「―ですらい」「―がよ」など南予北部の方言を使い、登場人物の言葉や心情をゆったりと表現していた。