愛媛県今治市通町3丁目の今治城自然科学館はこのほど、35年ぶりに展示を大幅リニューアルした。展示品をテーマごとに分けて解説をビジュアル化したほか、城に残る希少な動植物を紹介するコーナーを新設した。
 自然科学館は、市が1980年の今治城天守再建と同時に隣接する多聞櫓(たもんやぐら)に開設。2005年の合併前の旧今治市域の昆虫や植物、珍しい魚の標本などを展示している。
 リニューアルは開設以来初めて。展示品を従来の3分の2の約450点に絞り、手書きだった解説をパソコンで打ち直してイラストや写真を添付。今治城の自然▽岩石と化石▽植物と昆虫▽海と海辺の動物▽陸上の動物―の五つのテーマを設けて並べ直した。
 新設コーナーでは、城に生息する動植物を手作りのジオラマや写真パネルなどで紹介。海水を引いた堀には海と川の魚が同居していることや、クロツバメシジミなどの絶滅危惧種が見られる理由を説明している。