四国電力伊方原発での重大事故時の避難路確保などを目的に愛媛県が進める県道鳥井喜木津線改良工事で、要所となる「亀浦トンネル」(419メートル)が30日、貫通した。今後、コンクリート被覆や照明工事などを行い、2017年度中の供用開始を目指す。
 トンネル工事は、県が13年度に始めた原発避難・救援道路整備事業(1.9キロ)の一環。県によると、現在三つある伊方原発までのアクセスルートのうち二つは亀浦地区の集落内を通るが、道幅が狭く大型車の通行は困難な状況で、集落を避けたバイパス道路を整備する。原発事故など災害時の住民避難や人員・物資確保の幹線ルートに活用するほか、生活道路としての利便性向上も見込む。