下水ガス発電4月稼動 松山市の処理場
愛媛県松山市は4月から、下水汚泥の処理過程で発生する「消化ガス」を活用した発電事業を始める。中央浄化センター(南江戸4丁目)に約6億5000万円を投じて出力330キロワットの発電設備を2基建設中で、再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度の適用を受けて売電する方針だ。
四国4県などによると、下水処理場内で消化ガス発電に取り組むのは、四国の自治体では初となる見込み。
市下水道部によると、同センターでは2012年度、1日平均9万5067立方メートルの下水を処理し、7225立方メートルの消化ガスが発生。主成分は温室効果が高いメタンや二酸化炭素で、大気中への放出は好ましくないとされており、126立方メートルは下水汚泥を消化するタンクを温めるボイラーの燃料に利用したが、残りは焼却処理。消化ガスの有効利用率は2%弱にとどまる。