愛媛県砥部町七折地区で28日、初夏の風物詩となっている特産「七折小梅」の収穫が始まった。太陽の光を浴び丸々と育った梅の実を、生産者が額に汗しながら丁寧に摘み取っている。
 七折小梅は種が小さく肉厚で、糖度が高いのが特長。同地区では、ななおれ梅組合の農家23戸が約20ヘクタールで栽培し、ゼリーやシロップなどの加工品も製造している。3月の天候不順が響いたため、収穫量は平年の6~7割の55~65トンと見込むが、東洋二組合長(67)は「品質は例年通りとても良い」と太鼓判を押す。
 28日は、組合員の渡部祐衣さん(26)の園地約25アールで4人が作業し、甘い香りを放つ実でかごをいっぱいにしていた。
 収穫は6月中旬まで続き、県内を中心に九州や近畿、関東、東北へ出荷する。