福は内、鬼も内―。特産の鬼瓦が家々を守っている愛媛県今治市菊間地区の遍照院(菊間町浜)で3日、節分の厄よけ大祭があり、鬼を大切にする独特の掛け声が響く中、大勢の参拝客が一年の無病息災を願った。
 遍照院は厄よけ大師として知られている。参拝客は、参道でわら草履に履き替えて本堂にお参りし、厄を落とした草履を「お炊き上げ所」で焼いた。
 還暦を迎えた地元住民が本堂から餅まきをし、「福」をつかもうと押し寄せた老若男女で境内の熱気は最高潮に。その後、数えで42歳の厄年男性約40人が重さ約400キロの鬼瓦みこしを担ぎ、勇壮に練り歩いた。