日本文化をひもとく鍵は海にある―。そんな思いを抱いて1人乗りヨットで日本一周に挑んでいるカナダ人のカーク・パタソンさん(60)がこのほど、愛媛県新居浜市垣生3丁目のマリンパーク新居浜に到着し、地元住民との交流や燧灘の風景を楽しんでいる。
 カナダ南西部・ビクトリア市出身のパタソンさんは1976年に来日し、金融機関の広報や外資系保険会社の役員を務めるなど多忙な日々を送っていたが、「一度しかない人生を楽しもう」と54歳で早期リタイアして帰国。長年の夢だったヨットで外洋を巡ろうと中古の艇を購入。慣れ親しんだ日本を目指し、2012年4月、再びカナダを出発した。
 13年6月に北海道函館港に到着後、日本での旅をスタートさせた。北海道を一周して日本海を本州沿いに南下。沖縄の与那国島や波照間島を巡った後、鹿児島に戻り、宮崎、高知、徳島と太平洋沿岸を進んだ。鳴門海峡から瀬戸内海入りし、7月下旬にマリンパークに入港した。