松山工業高校に「フットサル同好会」が発足して約2年。愛媛県内の競技関係者によると、四国の高校の運動部で唯一のフットサル専門チームという。校内に練習場所がないなど環境は決して恵まれていないが、2015年は高校年代の県大会で優勝するなど実力をつけた。松井真太郎監督(43)は「今後は全国大会で活躍できるチームに育てたい」とレベルアップを目指している。
 フットサルは、1チーム5人と少人数で試合ができ、広いグラウンドも必要ないため1990年代から国内で普及が進んだ。県内でも専用コートが各地に整備され、プレーを楽しむ学生や社会人らが増加。近年は18歳以下(U―18)の公式大会が開かれるなど競技性も高まっている。
 サッカーの県内強豪校の同校にフットサルチームが誕生したのは2014年4月。13年の生徒総会で当時の2年生が「フットサル部をつくりたい」と声を上げたのがきっかけだった。サッカー部でコーチをしていた教員の松井さんが責任者となって設立準備を進め、部員約10人でスタートした。
 現在は1~3年生計18人が週5、6回、市内外の体育館などを借りてトレーニングを積み、基礎技術やチーム戦術を身に付けている。
 15年5月には、全日本ユースU―18県大会に初出場。クラブチームなど2チーム相手に全勝したが、四国大会では高知と香川の代表校に敗れた。