エボラ出血熱などの情報を愛媛県内の医療や行政関係者が共有する講演会が21日、松山市三番町4丁目の県医師会館であり、国立国際医療研究センター国際感染症対策室の加藤康幸医長が西アフリカの状況や対策を伝えた。
 講演会は、エボラ出血熱などの1類感染症に対応するため、2015年度中に愛媛大医学部付属病院に専用病棟と病床が新設されるのを前に同学部医師会と県医師会が催し、約100人が参加した。
 加藤医長は14年中に約2カ月間、西アフリカのエボラ出血熱流行地に赴いた。患者の特徴として、発熱と消化器症状▽軽症・若年者に多い発熱痛と関節痛▽高齢者の意識障害と多臓器不全―を挙げ、「出血症状が出るのは10~20%。約10日の潜伏期は感染力がなく、その後数日間の発熱、頭痛や関節痛がある時期に隔離すればほとんど周囲にうつらない。病気のピークは10日間前後」と解説した。