アフリカゾウ繁殖と群れでの飼育が評価され、愛媛県立とべ動物園(砥部町上原町)が日本動物園水族館協会(JAZA)「古賀賞」を初めて受賞することが27日までに決まった。希少動物の繁殖に特に功績のあった園や水族館に贈られる国内最高の賞で、担当飼育員の椎名修さん(52)は絶滅の危機にある種の保存へ、意欲を新たにしている。
 園では、父アフと母リカの間に媛(ひめ、8歳)と砥愛(とあ、1歳)の姉妹、2012年に多摩動物公園(東京)に婿入りした砥夢(とむ、5歳)が生まれた。リカが授乳を拒んだため、媛は人工哺育で育てた。
 JAZAは古賀賞の選考に当たり、アフリカゾウの人工哺育に国内で初成功し、母子での同居飼育を実現、ゾウ本来の母系集団に近い家族群れを形成させた点を評価した。入手困難な種を順調に増やした点も考慮した。