21日は二十四節気の一つ「大寒」。文字通り強い寒波が愛媛県内に押し寄せた20日朝、紙のまち・四国中央市では、手すき和紙職人が手を真っ赤にしながら黙々と「寒すき」に取り組んでいた。
 市内に数軒残る業者の一つ、金生町下分の藤原製紙所では、4代目の藤原俊二さん(66)が地下水をためた「すき舟」に、木材パルプやマニラ麻、のりをまんべんなく混ぜて準備。力を込めてすき桁を浸したり、斜めに揺らしたりすると、数秒後には縦約60センチ、横約150センチの書道用紙がすき桁に敷いたすだれの上に、均一な姿を現した。