愛媛県産業技術研究所(鈴木貴明所長)の2015年度研究成果展示会が5日、松山市久米窪田町のテクノプラザ愛媛であり、研究所の研究員らが開発した食品や電子機器などの取り組みを発表した。
 産業技術研究所や、えひめ産業振興財団の助成を受けた企業・大学が14年度に研究開発した新商品など35点をパネル展示。県内企業に技術を普及させようと、研究員らが来場者に新技術の特徴や課題を説明した。
 このうち研究所が開発したかんきつ用水分センサーは、茎に巻き付けて収縮度などを計測、かんきつの水分量を把握できる。紅まどんなや甘平など糖度の高い品種の灌水(かんすい)管理に有効という。仙波浩雅主任研究員(50)は「灌水のタイミングなどが今後の研究課題だが、センサーの活用で、より安定的に高糖度のかんきつが栽培できる可能性が高まった」と話した。