「競走馬育成」特殊詐欺、愛媛県の男性2.1億円被害
競走馬の育成をうたう投資名目で、数カ月の間に計2億1000万円余りをだまし取られたとして、愛媛県内の男性が県警に被害届を出していたことが29日、捜査関係者の話で分かった。県警によると、1人で2億円以上の被害に遭ったケースは全国でもまれで、これまで県内の特殊詐欺の被害で最も額が多かった5800万円を大幅に上回っており、捜査2課が詐欺容疑事件として捜査している。
捜査関係者によると、男性は今年初めごろ、投資関連会社社員を名乗る男らから、電話で競走馬の育成に出資すれば利益が出るなどと勧誘を受けた。話を信じた男性は、犯人側から求められるたびに口座から現金を引き出し、2月から7月ごろにかけ、少なくとも数十回にわたり、顔を合わせることなく送付していた。男性が8月に県警に相談し、被害が発覚した。生企課は「金を送るよう持ち掛ける電話は詐欺の可能性もあるため、冷静になって考えてほしい」と呼び掛けている。