愛媛県西予市宇和町岩木のJR石城駅近くの水田で、米どころをPRする名物となっている巨大な稲わら製のマンモス2体のうち、1体が建築基準法に抵触していることが21日までに分かった。制作に携わる住民有志や「宇和れんげまつり実行委員会」などが2月に協議し、近く撤去することを決めた。
 市などによると、わらマンモスは2011年から住民有志が4月下旬のれんげまつりを前に制作し、昨年の作品は親子で母親が高さ7メートル、子ども3メートル。市がわらアートの拡大を検討していた際、母親は建築確認などが必要な高さ4メートルを超える工作物に当たると分かった。2体とも道路から離れているため歩行者や車への危険性はないとしている。
 市が昨年7月、実行委に指摘。住民も含む関係者は手続き費用なども考慮し、現状での継続は困難と判断した。母親は設計を見直して19年以降に復活させる方針。子どもは残し、今年も制作する。
 市経済振興課は「地域おこしへの熱意で地元に取り組んでいただいていることで、苦渋の判断だと思う。復活した際に皆さんに喜んでもらえるよう、市として今後も支援したい」と話している。