片山来夢選手(バートン)が16日、帰国した。羽田空港でファンが日本選手団を出迎える中、片山選手は笑顔で「スノーボードの格好よさは見せられたと思う」と初出場した五輪の舞台を振り返った。
 五輪では緊張しなかった。「いつも通りの滑り」にこだわり、13日の予選を5位で通過した。進出の自信はあったと明かす翌日の決勝は、技の難易度を上げて挑んだ。滑走前、閉館した「アクロス重信」(東温市)で共に技を磨いた日本代表コーチの青野令選手に「ありがとう」と感謝の言葉を伝えた。青野コーチの返事は「とりあえず『ありがとう』は滑りで見せてくれ」。
 入賞後、多くの友人から祝福のメッセージが届いた。青野コーチの存在もあり最後まで調子よく滑れたが、実力を出し切ればさらに上位をうかがえたかも―という悔しさから「正直、素直に返せなかった」。一方で滑りを見た人から「力をもらいました」と会員制交流サイト(SNS)でコメントをもらい、スノーボードの良さを改めて実感した。