伊方3号機視察の規制委員長「安心得るまで努力を」 原子力規制庁で会見
国の原子力規制委員会の田中俊一委員長が21日、東京・六本木の原子力規制庁で会見した。15、16両日に愛媛県を訪れて中村時広知事らと面会し、四国電力伊方原発3号機(伊方町)を視察した所感として「皆さんに不安に思われている防災避難計画と新規制基準が一対のものであることや、(原発事故時の)屋内退避の有効性を中心に説明し一定の理解は得られたと思うが、多くの人が納得し、安心につながるまではまだ努力が必要だ」と述べた。
田中委員長は「放射能や放射線への不安が非常に誇張されている」との見解を示した上で「(東日本大震災時)福島で関連死が多数出た反省から屋内退避を規制指針の中心に置いたが、無制限に屋内退避を続けることは考えていない。『複合災害時には避難が困難』との指摘があるが、放射能が外の環境に出るにしても相当時間があるし、大慌てで避難しないといけないような放射能は出さない規制をしている」とあらためて説明した。