新電力大手の日本ロジテック協同組合(東京)が電力小売りの登録申請を取り下げたのに伴い、愛媛県公営企業管理局は9日、売電していた小水力発電所「畑寺発電所」(松山市畑寺町)との契約を10日付で解除すると発表した。電気料金の支払いが昨年10月分から滞り1月分までに約4403万円が未収となっている。
 管理局は「一般競争入札により利益を求めたが残念な結果となった。今後の契約については県内の新電力の参入状況を見ながら検討したい」と釈明した。
 11日からは入札で次点だった四国電力に売電する。
 未収金については契約解除までの金額が少なくとも1070万円加算される見通しで、今後の対応は弁護士と相談している。
 ロジテックとの契約期間は2015年8月~17年3月で売電単価は1キロワット時29円80銭、受給最大電力は530キロワットだった。四電には1キロワット時29円で売電する。
 県公営企業管理局でほかにロジテックと契約している発電所はない。
 ロジテックをめぐっては県が15年度、中予地方局で試行的に競争入札を実施し年約70万円の経費節減を見込んでいた。契約中に撤退した場合でも県民サービスに支障はないという。