愛媛県の宇摩地方に春の訪れを告げる「百手祭」が6日、四国中央市川之江町の川之江八幡神社であった。射手が境内の的に1008本の矢を次々に放ち、家内安全や無病息災を願った。
 祭りは約1400年前、九州・宇佐八幡本宮(大分県)から分霊した際、氏子が弓矢を携えて迎えたのが始まりとされる。町内25地区が持ち回りで行っており、今年は鉄砲町(約170戸)が担当した。
 神事の後、射手の代表2人が山盛りの鼻つき飯を平らげたのに続き、30~70代の28人が7人ごとに交代で弓を引いた。かみしも姿で14.6メートル先の的の中央にある「かわらけ」(直径10センチ)を射抜くと「たいしたもんじゃ」「さすが」と住民らからねぎらいの声が飛んだ。