今治ゆかりの現代美術、光る個性 河野美術館
愛媛県外在住の今治市出身やゆかりのある作家の作品を集めた「第28回現代美術展」が、同市旭町1丁目の河野美術館で開かれており、個性あふれる多彩な作品が並んでいる。28日まで。
今年は42人の作家が洋画、版画、工芸など11部門に65点を出品。2メートル以上の大作「刻」を描いた山本耕造さん(埼玉県)は家族写真を題材に、過去と現在が混在した世界観を色彩豊かに表現した。
今治市出身で2014年に第151回直木賞を受賞した作家黒川博行さんの妻雅子さん(大阪府)は夫の小説「後妻業」の表紙にも使われた日本画「父の肖像」を出展。年老いた父親の目元の深いしわや白くなったひげなどをリアルに描写している。
檜垣緑学芸員は「今年は大きいサイズの絵が多く迫力がある。いろいろな分野の作家が各自の個性を出している作品を見てほしい」と話している。