水素に社会変える力 新居浜で愛媛大公開講座
水素社会の実現がテーマの愛媛大公開講座が31日、愛媛県新居浜市坂井町2丁目のあかがねミュージアムであった。究極のエコカーとされる燃料電池車「MIRAI(ミライ)」を販売しているトヨタ自動車の三谷和久技術統括部主幹が講演で、開発意義や普及への取り組みについて語った。
三谷氏は国内の二酸化炭素排出量の約1割が乗用車に由来し、原油輸入の87%を中東に依存していると指摘。「車を取り巻く課題は環境負荷軽減とエネルギー安全保障で水素は両面に対応可能。究極のエネルギーとして社会を変革する潜在能力がある」とした。
水素社会の実現へ「エコカーが普及しなければ意味がない」と強調。魅力ある商品の提供や水素ステーションなどのインフラ整備、国や自治体などが将来ビジョンを共有することを普及の3要素に挙げた。