愛媛県内有数のノリの養殖地、西条市沖の燧灘でクロノリの収穫が最盛期を迎えた。2013年度には全県的なノリの不作に見舞われ、今季も暖冬や強烈な寒波といった厳しい要素があるが、28日には潮の香りを強く放つ黒々としたノリが海中から次々に姿を現す光景が見られた。
 ノリの養殖・加工販売を手掛ける宮嶋水産(同市港)の宮嶋義則社長(51)ら4人は28日午前6時半ごろ養殖場に到着。約7200平方メートルに広がる42枚の網を引き上げ、長さ約30センチに育ったクロノリをローラーで刈り取った。
 宮嶋社長によると、10年ほど前はノリは50センチ以上伸びていたという。「水温が高すぎても、低すぎてもいけない。風が強い日もあって、ノリがちぎれてしまった。天気にお祈りするしかないね」と苦笑する。