もう一度、命の重みを考えて―。愛媛県は2016年1月から、犬や猫の飼い主が松山市を除く県内19市町で引き取りを依頼した場合、原則2週間以上の保留期間を設ける事前連絡制度を導入する。安易な引き取り依頼の抑制と終生飼養への啓発強化が目的だ。
 現在は市町に引き取りの申し出があった場合、動物の老齢や疾病、度重なる依頼といった拒否の要件に該当しなければ引き取りを決めているという。
 新制度では引き取りを依頼されても保留し、2週間以上経過した日時を指定。期間中に、終生飼養の義務▽ペットとの楽しい思い出▽新たな譲渡先探し―などを考えるよう促す。
 県によると、県動物愛護センター(松山市東川町)には14年度、松山市を除く19市町から犬や猫が3865匹収容された。うち飼い主から引き取ったのは計362匹(犬250匹、猫112匹)で約9%。