大王製紙(愛媛県四国中央市)は17日、300億円のユーロ円建て転換社債型新株予約権付社債の発行を予定通り実施した。
 転換社債発行をめぐっては1日の計画発表後、大王の株価下落を受けて筆頭株主の北越紀州製紙(東京)が中止を要請。大王は調達資金を成長分野への投資に充てる方針で「中長期的観点から企業価値向上に資する最善の手段」として理解を求めていた。
 北越紀州は17日、「発行に強く抗議する」とのコメントを発表。役員の責任追及などに向けた法的手段を検討するとしている。
 転換社債の満期は2020年。一定の条件で普通株に転換でき、すべて株式に転換された場合は発行済み株式数が1割以上増加する。