列車内で火災想定 伊予鉄など訓練
6月に東海道新幹線内で発生した火災を受け、愛媛県松山市中央消防署や伊予鉄道などは26日、同市平和通6丁目の伊予鉄道古町車庫で、実車両を使った火災訓練を実施し、車内で火が出た際の対応を確認した。
署によると、県内で消防局と鉄道会社が共同で列車火災の訓練を行うのは初めて。消防隊員や同社社員、県立中央病院救命救急センターの医師や看護師ら55人が参加した。
訓練は1両目で放火があったと想定。車内に煙が充満する中、乗務員が乗客役の20人を誘導し、シートを脱出用のすべり台として活用して車外へ避難させた。乗務員と乗客が協力して車内で倒れた人を連れ出し、救急隊へ引き継いだ。
消防隊員らは、車内に取り残された要救助者に見立てたダミー人形2体を助け出し、火元を確認して外から放水。救助された人は応急救護所で救急隊や医師による治療を受け、病院へ搬送された。