強い台風１５号は２５日早朝に熊本県荒尾市付近に上陸後、九州北部を縦断し、日本海へ抜けた。愛媛県内には昼ごろ最接近し、次第に遠ざかっているが、２６日明け方まで海上を中心に風が強く、南予では２５日夜遅くまでしける見込み。松山地方気象台は引き続き南予に波浪警報を出し、警戒を呼び掛けている。
　気象台によると、伊方町瀬戸で午前８時２２分、４３．５メートルの最大瞬間風速を観測。石鎚山成就社で午前９時２０分までの１時間に５０ミリの非常に激しい雨を観測した。
　２４日午後７時の降り始めから２５日午後４時までの雨量は成就社２０５．５ミリ、鬼北町近永１７３．５ミリ、四国中央市富郷１６１．５ミリ、内子町獅子越峠１１４．５ミリ。
　降り始めからの雨量が多い所では、引き続き２６日明け方まで土砂災害に注意が必要。また２５日夜遅くまで突風や落雷に注意が必要。
　２６日にかけて予想される最大風速は東中南予の海上１８メートル、陸上１３メートル。波の高さは南予がうねりを伴い４メートル、東中予が２メートル。
　台風接近の影響で松山空港発着の航空便、九州や中国地方を結ぶフェリーや高速船などに欠航が相次いだ。宇和島市や松山市、四国中央市などで２０人以上が自主避難。各地で停電も起きた。