武者絵のぼり勇壮 松山・日浦で「川施餓鬼」
愛媛県松山市日浦地区の伝統行事「川施餓鬼」が15日、同市東川町の石手川河川敷であった。かねや太鼓の音が響く中、住民らは高さ約12メートルののぼりを夏空に向かって掲げ、川の中を練り歩いた。
地元の山城「奥之城」が天正年間(1573~92年)に落城し、亡くなった武将をまつるために始まったと伝わる。大正期から途絶えたが、日浦公民館が1993年に復活させ、以来、五穀豊穣や無病息災を願う行事として続けている。
ササを持った日浦小、中学校の子どもたちが先導。大人の男性24人が、勇壮な武者絵を描いた計3本ののぼりを立てながら、約100メートルの区間を往復した。男性たちは膝の下まである水に足を取られ、倒れそうになる場面もあったが、重さ約30キロののぼりを慎重に前に進めていった。