愛媛県宇和島市を舞台にした長編映画の企画を進める大森研一監督(40)=砥部町出身=は28日夜、同市内であった製作を支援する市民有志の実行委員会会合で、タイトルなどを正式決定し、撮影を10月上旬から始める意向を明らかにした。
 大森監督が脚本を手掛ける完全オリジナルで、タイトルは「海すずめ」。自転車で図書を運ぶ「宇和島市立図書館自転車課」で働く主人公の雀が、宇和島伊達400年祭で復元する姫君の着物が記された史料探しや、自転車課の廃止阻止に向けて奔走する。そして、夢だった小説家の道へ歩きだせるのか―。史実とフィクションを交えたさわやかな青春劇を描く。キャストは後日発表する。
 大森監督によると、8月下旬から9月上旬ごろに撮影地を絞り込む。10月中に撮影し、11月の宇和島伊達400年祭クロージングイベントに合わせ、出演者によるトークショーや予告編上映会などを開く。全国公開は2016年春から初夏で調整中。姉妹都市のハワイやモスクワの国際映画祭への出品も予定している。