アコヤ貝40万個へい死 宇和島地区赤潮
愛媛県の宇和海広範囲で赤潮が発生し漁業被害が出ている問題で県は15日、宇和島地区で10~14日にかけ、新たにアコヤ貝約40万3千個(約4千万円)がへい死したと発表した。6月下旬以降の被害累計は約1億7千万円(うち養殖魚約1億3千万円)となった。
県水産課によると、近年のアコヤ貝の赤潮被害としては1994年の約290万個(約1億4千万円)に次ぐ規模という。有害プランクトンが死滅する際に、海中の酸素を消費することでアコヤ貝が酸欠を起こし、へい死したとみられる。これまでにアコヤ貝は約6千個(約13万円)の被害が出ていた。
今回は養殖魚の被害は確認されていないものの、宇和海中部海域を中心に引き続き、有害プランクトン「カレニア・ミキモトイ」が危険濃度の海水1ミリリットル中千個を大幅超過。14日時点で下波・蔣淵湾の22万4千個を最高に、法花津湾5万8千個、岩松湾4万2千個などを検出した。