青色発光ダイオード(LED)の開発でノーベル物理学賞を受賞した米カリフォルニア大サンタバーバラ校の中村修二教授(61)=愛媛県大洲市出身=が、自身の体験を基にした「夢と壁―夢をかなえる8つの力」(2160円、四六判、320ページ)を出版する。中村教授は「日本の厳しい現状を変えるのは、今の若者しかいない。日本の問題点に気付き、日本を変える人が出てきてほしい」と著書に込めた思いを語った。今月下旬に発売予定。
 八つの力とは、観察力▽思考力▽創造力▽人間力▽公憤力▽運命力▽集中力▽使命感。読者への問いかけを数多く盛り込んだ講義形式で、「本当の力を高められるよう工夫した」としている。
 中村教授は、八つの力について「子どもの個性を伸ばすような教育で身に付くが、教員がそうしたいと思っても、学歴を重視する親も多い」と指摘。個性を伸ばせる教育システムを構築する必要があると提言した。