愛媛県の砥部町岩谷口の砥部衝上断層をテーマにした講座が4日、砥部町宮内の町文化会館であった。講師の高橋治郎・愛媛大名誉教授が衝上断層の成り立ちなどを説明し、「災害から身を守るには地質など郷土をよく知ることが大切」と呼び掛けた。
 高橋名誉教授は、砥部衝上断層が、活断層を含む中央構造線の露頭が観測できる数少ない場所で、周辺にはほかの地域には分布していない岩石や堆積物があることから「(中央構造線の研究で)こんなにありがたい場所はない」と強調。地層の一つ「石鎚層群」にある安山岩は、砥部焼の材料の砥石(といし)として使われていると紹介した。