西条の闘魂、日本一 キックボクシングの恭士郎さん
愛媛県西条市出身のプロ格闘家恭士郎さん(27)=東京都板橋区、本名・森実恭平=がこのほど、都内であったキックボクシングのイベント「ビッグバン・統一への道―21」でスーパーライト級王者に勝ち、初の日本タイトルを手中に収めた。
華やかな格闘技の世界に憧れ、17歳で空手を始めた。上京し、2009年6月にプロデビュー。5戦目までに1勝しかできなかったが「このままやめたら格好悪い」とリングに立ち続けた。
トランクスに「水の都西条」の文字を縫い付け、だんじりの図案をあしらうなど地元愛にあふれる。6月7日に江東区のディファ有明であったタイトル戦では、ふるさとから駆け付けた約20人を含む100人以上が声援を送った。
相手はイベント主催団体の会長の息子で、複数タイトルを保持する難敵。試合前には「これは通過点。防衛し次のステップに」と余裕を見せていた。アウェーの重圧下、恭士郎さんは積極的に前に出てプレッシャーをかけ、左ジャブを当ててペースをつかんだ。右ハイキックや膝蹴りを警戒しながら果敢に攻め続け、3―0で判定勝ちした。