愛媛県教育委員会は9日、八幡浜高校(八幡浜市松柏)の渡り廊下で、石綿(アスベスト)を含有する吹き付け材を使用した天井の一部がはがれ、5日から使用禁止にしたと発表した。アスベスト飛散の有無を調査するが、健康被害の報告はないとしている。
 渡り廊下は長さ約20メートルで校舎の2、3階をそれぞれつなぐ。2005年の県教委の調査でアスベスト含有率0.38%と確認していたが、表面にひび割れなどがなく経過観察していた。
 高校職員が5日、3階の天井に直径約50センチの剝離を3カ所発見。表面がはがれ落ちたとみられる破片もあった。剝離部分をビニールで覆い、渡り廊下の両側出口を封鎖した。
 今後、空気中への飛散が判明すれば天井を2重にする「囲い込み」や固定剤を使った「封じ込め」、アスベストの「除去」といった防止策を取るという。