四国遍路を世界遺産に 登録目指し討論
高野山の歴史や文化を学ぶフォーラム「祈りのかたち―四国遍路と高野山」(四国八十八ケ所霊場会、愛媛新聞社主催)が6日、松山市道後町2丁目のひめぎんホールであり、約800人がパネルディスカッションなどを通じて四国遍路の世界遺産登録を考えた。
愛媛大法文学部の胡光教授がコーディネートした。登壇した高野山霊宝館の静慈圓館長は、空海が留学した中国で空海の思想への関心が高まっていると紹介。俳人・エッセイストの夏井いつきさんは「世界の俳人が遍路という季語を知ると自分の足で体験したくなるに違いない」と述べた。
県教育委員会文化財保護課の日和佐宣正係長は「世界遺産登録は四国中を文化財にする壮大な計画。札所の調査などの動きが進められている」と説明。四国霊場57番札所栄福寺の白川密成住職は「四国遍路は四国遺産」という地元の声に触れ、「世界遺産を目指すことは自分たちの宝をつくること」と呼び掛けた。