三輪田俊助氏死去 宇和島「土着の画家」101歳
愛媛県宇和島市在住の画家・三輪田俊助(みわだ・しゅんすけ)氏が5月30日午後0時25分、急性肺炎のため、宇和島市の病院で死去した。101歳。宇和島市出身。
1913年、宇和島市の和霊神社宮司の次男として生まれた。水彩画家中西利雄との出会いで芸術を志し、35年、帝国美術学校(現武蔵野美術大)西洋画科に入学。戦前の前衛的な美術運動「シュールレアリスム(超現実主義)」に傾倒し、在学中の37年に浜田浜雄らと後の「絵画」となるグループを結成した。
戦後は帰郷し、中学教員を務めながら活動。65年には高階重紀、岡本鉄四郎らと「愛媛現代美術家集団」、南予で「シコロ」を結成するなど県内美術界をけん引した。98年に愛媛新聞賞受賞。
100歳を前にした2012年にミウラート・ヴィレッジで企画展が開かれるなど、郷土の風景や自然をモチーフにした「土着の画家」として自身の表現を追求し続けた。