二宮忠八生誕地の売却検討 八幡浜市
愛媛県八幡浜市は27日、同市出身で「日本の飛行機の父」と呼ばれる二宮忠八(1866~1936年)の生誕地とされる市有地の売却を検討していることを明らかにした。
市役所で開いた「市二宮忠八翁顕彰協議会」で担当者が説明した。しかし、協議会委員から異議が相次ぎ、検討を継続することとなった。
市によると、売却対象地は生家があったという矢野町5丁目の約165平方メートルで、2004年に市が約2144万円で購入した。忠八にちなんだ資料を展示する交流スペースとして整備する計画だったが「隣接地も含めて生誕地とされており、すべてを購入してから整備をしようとしたが交渉がまとまらなかったため未活用だった」(市担当者)。
市は協議会で、近くにある市民会館(本町)跡地に忠八を含めた市の偉人を顕彰する施設整備を検討していることなどを売却理由として説明。委員からは未活用だったことへの批判や、当初の予定通り生誕地の整備を求める声が上がった。