道後温泉旅館協同組合(35旅館・ホテル)は大規模災害時を想定した「宿泊者災害時対応計画案」を初策定し20日、愛媛県松山市内で開いた会議で案を承認した。大災害時は、組合加盟の施設が帰宅困難となる宿泊客らを引き受けるなどし、観光客の安全確保に努めるとしている。
 最大震度6弱以上の揺れや大津波警報の発令などで愛媛県災害対策本部中予地方本部が設置され、公共交通機関が機能を停止し宿泊客の帰宅が困難な場合に適用する。
 計画によると、受け入れは宿泊客や予約客、チェックアウト後に周辺地域にいて帰宅困難となった元宿泊客が対象。日帰り観光客らに対しても緊急避難的な措置として一時的に受け入れる。
 飲料水とトイレ用の水の確保を重要課題に掲げ、ピーク時の最多宿泊人数と従業員数の計3日分の確保が必要とし、各施設が非常用ペットボトルの備蓄や貯水タンクの大型化に努めることを明記した。